翻刻
【右丁】
【句点と思われる「・」を「。」にす。】
や。関羽 答(こた)ふべき詞(ことば)なし。周倉 声(こへ)を励(はげま)して曰。天上地下只 徳(とく)あ
るもの是を保(たも)つ時に関羽色を変(へん)じ周倉が持たる青龍刀(せいりうたう)
を提(ひつさ)げ。これは国家(こくか)の大事。酒後に論(ろん)すべからずと。屹(きつ)と目(め)くばせ
すれば。周倉其心を悟(さと)り岸(きし)の辺にはしり出。紅(くれない)の旗(はた)を取て招(まねけ)
ば。関平が勢五百余人 早舟(はやふね)十 艘(さう)矢のごとく東(ひかし)の岸(きし)に馳(はせ)来る。関
羽は右の手に青龍刀を提(ひつさ)け。左の手にて魯粛が臂(ひぢ)を引掴(ひつつか)み。
佯(いつは)りて醉(えい)たる体(てい)をなして曰。御辺(ごへん)と是非(ぜひ)を論(ろん)ぜば。恐(おそ)らくは故旧(こきう)
の情(じやう)を傷(やぶ)るべし。他日荊州に請(しやう)じて一 会(くわい)せんと。小児を提(さげ)たる
が如(ごと)くにして岸の辺に出ければ。兼(かね)てより漏(もら)さじと待かけたる
呂蒙(りよもう)甘寧(かんねい)。若(もし)討て出てば魯粛が殺(ころ)されん事を怕(をそ)れ兵を制(せい)
して出ず。関羽が船は順(じゆん)風に乗(ぜう)じて去ければ。魯粛 茫然(ばうぜん)と
して酒に醉(えい)たるごとく計(はかりこと)終にならざれば。共に本陣(ほんぢん)に帰り孫権に斯(かく)
と告げ。重て荊州を攻(せめ)んことを議(ぎ)しけれども。曹操攻来ると聞て
先是を防(ふせ)ぐ事を計りき
【左丁】
亀台(きたい)金母(きんぼ)
後 漢(カンノ)降(クタル)_二武帝 ̄ノ
殿 ̄ニ_一母 進(スヽメテ)_二蟠桃(バンタウ)七
枚(マイヲ)帝 ̄ニ_一自 ̄ラ食(クラフ)_二其 ̄ノ
二 ̄ヲ_一帝欲 ̄ス_レ留 ̄ント_レ核(サネ) ̄ヲ母 ̄ノ
曰 ̄ク此 桃(モヽ)非 ̄ス_二世間 ̄ニ所 ̄ニ_一_レ有 ̄ル
三-千-年 ̄ニ一 ̄タヒ-実(ミノル)-耳 偶(タマ〳〵)
東方 朔(サク)於(ヨリ)_レ牖間(マド)窺(ウカヽフ)_レ之母指 ̄シテ-曰此 ̄ノ-児(ジ)已 ̄ニ-三 ̄ツ偸(ヌスム)_二吾 ̄カ-桃 ̄ヲ_一矣然 ̄トキハ則朔 ̄ハ九千歳ト
イヘドモ寿(コトブキ)ハカリナシ寿(ジユ)老人ハ朔ナルカ