翻刻
【右の資料】
爰に安政二正月廿九日夜四ッ半時頃本所
大川端より出火して折しも北風はげ
しく松前伊豆守様御屋敷不残
焼失し夫より横網丁通りへいで
藤堂様御やしき北表長屋少々
やけ小泉丁町家不残やけ
回向院うら門へうつり本堂
おち角力小やのこる小泉丁
東之方は梅若猿田様小林
友意高橋貞伯様表門
のこる消口は本所深川
一番八番にて消す又一ト口は三宅
対馬守様へ飛火して御やしき不残
やけ此火先小泉丁までやけぬけ
津田様御やしき少々芳山格斎石川
周蔵百倉元昇芥川俊清様と
焼はらひ深川潜蔵様御宅にてやけ
留る此所二番組津軽様御人数にて
消すしり火にて蜂屋主殿様へう
つり表門のこる牧の剛太郎様表門
少々やけ岡本様御やしきのこらず
やきはらひ火はよふ〳〵明ケ六ツ時頃
しづまり人々あんどのおもひをなすなり
回向院建立ありて百九十九年目にて類焼也
【左の資料】
恵志廼上手御作
南無大火大事安全妙王
ほうほうかじの
うれゐをのがし給ふ
今日不吹誰誥合
春風□【柏+子:拍子の意?】木一時来
おんそろそろ
ふいたりやそわか
御供物 のし水引におよばず只清らかに
正のものを正で御備可被成候
用水
大矢山日行寺