翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

火水風災雑輯. [2] - 翻刻

火水風災雑輯. [2] - ページ 49

ページ: 49

翻刻

火の元の儀は大切の事に付古来より追々町 触(ふれ)申渡も有之 平日迚も格別に心付候は勿論別て大風の節は猶更 厳重(げんぢう)に 可心付儀 緊要(きんやう)の義に付月番の奉行所より相触次第風 相止候迄其 諸職(しよしよく)諸売買相休他出不致 最早(もはや)他行致候はゝ 早々立帰り火の元を一 途(づ)に相守火の番行事共え家主共 壱両人加り町 抱(かゝへ)人足召連 不絶(たへず)町内を見廻り心付候様可 致尤右触出し無之候共 風烈(ふうれつ)には空(そら)の色変(いろかはり)候程の儀に候はゝ 一同右同様相心得可申且出火之節の心得并火の元心得方 の儀は條目書附を以触出し候間木戸番屋表店は家毎裏 家の分は路次口(ろじくち)へ張置(はりおき)精々厚(せい〴〵あつく)相心得 無油断(ゆだんなく)相守可申旨 文政十三寅年触置候処 程経(ほどへ)候に付心得方相 弛(ゆる)み等閑(なほざり)の町も有 之哉に相聞不埒の至に候尤大風の節月番の奉行所より触出し候 とはいへ共市中 広場(ひろば)の儀町役人共心得方に寄 自然(しぜん)程経遅引(ちいん) 致し急速(きうそく)ニ甚難行届哉に付自今以後風烈の節南は通壱 町目北は室町壱町目自身番まで奉行所より役人差出火の元心付 の拍子木(ひやうしぎ)を為打候間隣町 最寄(もより)の町々共追々打 続(つゞ)き麹 町赤坂市ケ谷辺其外武家屋敷 寺院(じいん)等をへだて候町々は打継 末々の町より申通し候様相 図(づ)を以為知合右為知之拍子木を承(うけたまは)り候 はゝ前書触面の通相心得厳重に火の元相守可申候是迄の火の 番行事の外 借家(しやくや)店借(たなかり)の者共五人三人つゝ組合を極(きは)め組合の 内相互に心付相少しも油断致間敷候依之去る寅年の條目へ 追加(ついが)致猶又触 示(しめし)候間 無違失(いしつなく)厳重に心付候様可致此以後申 渡しを等閑に相心得大風又は風烈なとの節右等閑より 事 起(おこ)り出火いたし候はゝ其 始末(しまつ)に寄火元当人は罪科(ざいくは)に行(おこな)ひ町 役人共迄も重咎(おもきとがに)可申付候 右之通従町 御奉行所被 仰渡候間町中不残様入念早々可相触候    嘉永五子年正月