翻刻
凡例
一 本膳(ほんぜん)会席(くわいせき)とも膳部(ぜんぶ)全(まつた)く調(とゝのひ)たる次第(しだい)は首(はじめ)に図(づ)を
出し且(かつ)番附(はんづけ)をして次第をわかつ
一 献立(こんだて)四季(しき)にわけて或は本 汁(しる)の部或は膾(なます)の部と印(しる)し
一季に三 種(しゆ)つゝ録(ろく)するは譬(たとへ)ば春は正月二月三月夏は
四月五月六月と三つきづゝに配当(はいたう)するといへども三つきとも
通(かよは)して用ゆる品(しな)あり又其月に限(かぎ)るも有りいはゞ五月に
□(ふぐ)のほし皮(かは)九月に焼(やき)ぐり九日 茄子(なす)等のたぐひなり然れども
常(つね)にも態(わざ)と其(その)趣向(しゆこう)を用ゆる事もなきにあらざれは月並(つきなみ)
をかまはず四季に分(わか)つもの也
一 精進(しやうじん)の部も右に同し但(たゞし)会席をのぞくは後編(こうへん)に普茶(ふちや)
黄檗料理(わうばくりやうり)の冊(さつ)を出せば爰(こゝ)に略(はぶく)
一 吸物(すひもの)の部は味噌(みそ)とすましとにわけて四季(しき)混雑(こんざつ)せり是は
時(とき)にのぞみて旬(しゆん)にはづれ季(き)に違(たか)へるをも却而(かへりて)珍(めづ)らしとする