翻刻
【右丁】
(20)
【上段 写真】
桃林
【下段 文】
桃林 西端及東端の附近は古来桃樹の
栽培多く盛時数百町歩に達せしが、明
治用水開通後漸く減少し近来亦た柑橘
に代ゆるものある為め稍旧時の観を失
ひしと雖、多くは老樹にして春陽三月
開花の季に際せば靉靆たる紅雲裡笻を
曳て来り賞する雅客尠からず。
新川町駅
北新川停留場より南一哩弱に在り、爰(○)
《振り仮名:より海陸連絡の為め海岸に到る支線を|○○○○○○○○○○○○○○○○○》
《振り仮名:敷設中なり|○○○○○》、成工の上は本鉄道貨物の
【左丁】
【上段 文】
輸送上新面目を開くに至らん。
[新川町] 本町は衣ヶ浦の水漸く濶く
油ヶ淵の放流海に注ぐ処に位する天然
の一良港なり、年内船舶の来往織るが
如く帆檣林立百貨輻湊して街衢殷賑を
極む、戸数千五百、人口八千、此地三(○○○)
《振り仮名:河陶器の産地としては其起原最も古く|○○○○○○○○○○○○○○○○○》
《振り仮名:享保時代己【已】に萌芽を示せり|○○○○○ ○○○○○○○》、今や煉瓦
土管、瓦、焜炉等の工場は新川上流の
両岸に櫛比し煤烟高く天に漲り頗壮観
を呈す、而して其製品は直ちに海に出
でゝ遠く東西の市場に舶送せられ、従
【下段 写真】
新川港口
(21)
【[ ]は矩形で囲み】