翻刻
【右丁】
(28)
【上段 写真】
傘松
【下段 文】
古人句あり、曰く
◎ 鳩嶺
春雨になに大はまやいとふまし
からかさ松のもとに来ぬれは
此附近浅渚遠く海に入り、貝類の発生
頗多きを以て、春秋の好晴に乗じ汐干(○○)
狩を試むるも妙なるべく、夏季は亦/海(○)
水浴(○○)に適し、且/釣魚(○○)に宜し、殊に鰒突(○○)
きと称して晩春の暮夜渚辺に松火して
鰒を漁するあり、都人士の多く聞知せ
さる珍希の漁法なり。
【左丁】
【上段 文】
[棚尾村] 大浜港停車場の東部に位す
る繁華の小部落にして戸数九百余、人
口約五千、平岩鉄工場、長崎醤油醸造
場等数個の大工場あり、商業亦盛んな
り、此地妙福寺に祀れる毘沙門天(○○○○)は仁
寿元年志貴左衛門尉此地方の庄司と為
りて赴任の際奉じ来りしもの、後一寺
を創して之を安置す、大和志貴山の分
体にして聖徳太子の作に係り霊験殊に
顕著なり、《振り仮名:吉凶の神籤百中|○○○○○○○》すと称して
四方より賽者常に絶へず、
【下段 写真】
棚尾(毘沙門天)
(29)
【[ ]は矩形で囲み】