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て廣廰(しょいん)に至れとも尚ほ人に出逢はず夫より右
に廽り左に廽り若干の室房を過る處に地氊( |しきもの)は
盡く絹帛《割書:古事亜細亜西邉及び西洲にて絹帛を|得る甚難く絹布を以て最も貴重の品》
《割書:となせり「シーサール」東征より歸り絹布の|上袍を穿ち朝官を驚かしめたることあり》を以
て製し寢室卧床は「メッカ」《割書:亜刺比亜|の大市》織を以て覆(おほ)
ひ戸帳は金銀を以て刺繡( |ぬいとり)したる印度「シャール」
を以て製したり帝尚ほ進んで深く入り玉へば
一室あり此室の中央に瀑布(たき)#1の下るあり何處よ
りか落るやらんと觀る所に四隅に一個/宛(づゝ)の大
獅あり各黄金を以て之を製したり各獅の口よ