Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション4

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 5630 (2) - 翻刻

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 5630 (2) - ページ 74

ページ: 74

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入りたる時余は此門にて留まり暗夜なれども 眼を凝(こら)して覗(うかゞ)へば吾が妻は林の中に歩み入り たり其林は密樹をもて生籬(いけがき)とし門外より進み 近づくべければ是れ幸ひと路を違へて門外よ り茂林に達し籬外に身を躱(かく)して覗ふたるに吾 が妻は一個の男と伴なふて行々物語るを聞け ば妖術をもて土地人民を㓕絶し二人して憚る 處なく世を送らんことを計るなり是時余怒りに 堪へ兼ね劍を㧞き持ち躍り入り其男の背を斫 しかば其男は苦(あつ)と一聲叫びたる儘忽ち仆れた