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なるかならぬかならぬかなるかなるは瀧の水日はたつとも絶す問屋の催促に否(イヤ)ても
応(オウ)でもぜひにひとおんかき候へあゝらいそがはしやさあらは作をまいらせん云々
本文は喜怒哀楽の種物八品めしのたね こゞとのたね あそびのたね
後生のたね 恋のたね けんくわのたね しやくのたね なんたらほうしの
かきのたね なと出しすへて人の心のよきたねあしきたねをおかしく
書わけ《見せ消ち:作る|たり》又畑右衛門といふもの忰田之吉をよくしつけ権兵へと云ものは
忰なゑ太郎のしつけあしく末々畑右衛門おや子はとみさかへ権兵へおやこは仕合わるく
おちふれる事をかく巻末に農具にて大黒の作をみたて物に画き豊年出現
大穀 田(デン)としるし本文の末に「福といふ字をわくれは一(ヒトリ)の口田 ̄ヲモツテ示すと
なる田一まいあれは実に一人の口を養ふへし云々
猫奴牝(ネコノツマ)忠義 ̄ノ合奏(ツレビキ) 《割書:文化二乙丑|三 つるや板》 《割書:馬琴作|豊国画》
惣領の甚六といふ善人とたら福孫左衛門といふ悪 人(ガタ)とありて孫左衛門《見せ消ち:を|が》ある時途中にて猫を犬に
くひころさせんとする処を甚六来かゝりて其猫をたすけてわが家にかひ置けるよりその
猫が恩をかんじて甚六が孫左衛門にころされし時に甚六かからたにのりうつり
おのれか敵をおのれでうちし事いろ〳〵おかしきかたきうち也
滑稽(ジヤウダン)しつこなし 《割書: 文化二|三 山忠板》 《割書:一九作|月麿画》
仁和寺のあしかなへのぜうだんをはしめにいだし一九が鬼たけ一作月丸に初(ハツ)かつほのさし
みへおろしくすりをからしみそのなかへ入れくわせ苦しませる事そのいしゆかへしに一九
あたまへうるしをぬられる事うはばみかたき打の二人をのみて苦しむ事一つ
長やの左次兵へ太郎兵へゑのしまへゆくとちうにてせうたんしてついに三人
がぼうつになりその女ほうもほうつになる事をいかにもおかしくかきたり妙作也
ことばかきに「とかくたびはひさくりけの弥次郎兵へきたハチてなけれはおもしろくねへ」とあれはひさくり毛より後のさく也
《割書:叶福助|由来記》金生木(カネノナルキ)息子 《割書:文化二|三 山忠板》 《割書:一九作| 》
悟迷惑(ゴメイワク)心之鬼 武(タケ) 《割書:文化二乙丑|二 ゑのもと板》 《割書:曼亭改感和亭鬼武作【印】| 豊広画》
鬼たけあすか山にてさみせんをひき花見をする処へうんつく太郎ほうといふ天狗どの来り
羽うちわとさみせんをとりかへるをほつたんとしていとおかしく作れり
【題と説明の間に追記あり】此外題の画にフクスケがなで牛にのりし図あり福助のはしめてはやりし時の事なれはなり
両頭筆善悪日記 《割書:寛政十一己未|三》 《割書:京伝作| 》