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いくばくぞ筆をかへして箸となし、机をそむけて枕とす
名を読てわれに利なく書をあらはして、恥を残す、儒に
あらす仏にあらす、造化の麁相何そ馬琹【=琴】をうめる
嗚呼」世の中にたへてあぐらのなかりせばしとねのこゝろ
のとけからまし
キ 鯨魚尺(クシラザシ)品革羽織 三《割書:つる喜板|寛政十一》 馬琴
漢文にてまじめの自序あり鰌海中大魚也、一名海龍王、
雄曰鯨、雌曰鯢、左伝正義 ̄ニ述異記広輿記、博物典彙、
正字通之旧説、各有異同、而独遺漏于李氏本草綱
目、何邪、云々
はしめにくじらの類をこぢつけあつめ山くじらなめくじら
後生くじらみくじらの類也熊の浦の一のもりりやう四郎
といふ大きな事のすきな男江戸見物に□□【遣る?】事より大きな山
考へくじらをつる工夫をして■■■〳〵くしらをつりみせ
物に出しかねをもふけ江戸にて金をかし大きな顔をし
女郎買なとたのしむ所しまいに品川にて塩干の遊ひする
折から先頃つりしくしらの子にのまれん所を落とし
てりやうし郎江戸入りの日高縄のところてん見世くしら
の水からくりの前に居ねふりし夢とせり巻中くしらの子
親の敵討を八大龍王に願ひて江戸へ出る其道行の文句
おもしろし
ク 武運長久矢口詣 二《割書:西宮板| 》 《割書:鳥居清経画| 》
新田よしおきの事蹟より時代もの巻中よしおき雷となり
て矢口にて江戸遠江守をうち殺し給ふ後はたけ山【国清】竹沢【右京亮】をも
うち殺さんとなりはためき給ふ竹沢がことばに「はて大ぶんな鬼
だこきみのわるい白沢(ハクタク)〳〵〳〵」といふ書入れあり
文武二道万石 通(ドヲシ) 《割書: |年号ナシ》三《割書:つたや板| 》 《割書:喜三二作|歌麿門人行麿画》