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翻刻
おもしろし
嘘(ウソ)言 然(シツカリ)雁取帳 三 《割書:寛政四|つた十》 《割書:奈蒔(ナマケ)野馬鹿人|忍岡歌麿【印:甲】》
自序のうちに「画作ともに初舞台よき御評判云々といふ文ありきくがたやと□
質やのばん頭金十郎といふ者吉原の竹やの歌菊といふ女郎にはまり終に追出さ□□や
丁の喜八が世わにて竹丁辺にたがやを始めしに一つ長やの左次兵衛が噺につくしのはては
寒い国で雁鴨が氷りついて居るを取れば金もふけになる事を聞て欲心気ざ
しつくしの雪国へゆき雁を多く取り腰へ付けて帰る道にて朝日が出て氷りがと
けて腰につけしあまたの雁一度に羽ばたきして空へ飛あかるに金十郎もともに
上天して大人国へ落されいろ〳〵な目にあひ終にめてたく我やへ帰りし事をしる
す
鼻 ̄ガ峯高慢男 三《割書: |つたや》 《割書:喜三二|春町画》
かまくら前に上野や万右衛門といふぶげんじやの一子万吉きれいな生れつき
なれ共鼻ひくし両親これをうれいて大山せきそん大天狗などにいのり又
工夫をめぐらし高慢になれは鼻が高くならんと万吉を高まんにせんと
いろ〳〵のげい又は女郎にたわけをつくし終に天狗にさらはれいろ〳〵戒しめられ
天狗親子の者を教訓して本心にかへりめてたき事をしるす
遊妓(ジヨウロノ)寔(マコトヽ)卵 ̄ノ角(カク)文字 三《割書: |つるや》 全交
これ わ(ハ)大学を大客とこぢつけて序より本文を残らす買色の事
にこぢつけてそのかう釈をおかしく書しもの也そのうちいとおかしきは
詩云 瞻(ミレハ)狸寝間、翌日 草臥(ガツカリト)有寝 ̄タル君子、如 着(キルガ)如 脱(ヌグガ)如 打(ブツ)如 起(オコスガ)、食(クツ)兮(タリ)呑(ノン)
兮(タリ)吐兮(ハイタリ)瀉(タレ)兮有寝 ̄タル君子、終不可忘如着如脱者質 ̄ヲ言也、如打
如起 者(ハ)生酔也、食兮呑兮者酒肴也、吐兮瀉兮者反吐 ̄ヲ云也、□ □(エタル)
君子、終不可忘者、生得 穢(キタナキ)不能忘言也、のるい也
十四傾城腹之内 三《割書:寛政五| 》 全交
自序に「腹に心肝の父母あり総領の腎六水をへらす則(トキン)ば肺は頤(アゴ)で
追れ脾(ヒ)は虚空に高ぶる十四傾城云々手の三年□年一はい足の算