翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

目連尊者地獄めくり / 宇留藤太夫正本 - 翻刻

目連尊者地獄めくり / 宇留藤太夫正本 - ページ 9

ページ: 9

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と。うちのりてろかいせんどは。なけれ共むかひのきしに。つき 給ふそんじや。ふねゟあがらせ給ひ。あとを三どらいはいし。 すへのぢごくといそがるゝ。いそかせ給へばこはいかに。しやばでも かくれししでのやま。なんとのぼらんよふもなく。しばしあき れておわします。しでのやまじのくるしさは。岩やりとうけが 百十丁。このとうげのありさまは。大ばんじやくがはるかちうゟ。 ふりかゝるしやばてたとへて申なら。あき風にこのはをちら すごとく也。こゝろもことばも。およばれず。もくれんそんじや のことなればおいのなかよりおんきよをとりいだし。一しやふくとくほん 天【一者不得作梵天】二しやたいしやく【二者帝釈】三しやまいふ【三社魔王】四しや天人【四者天輪】。五しやふんしん【五者仏身】とお【法華経提婆達多品の一節が変化したもの】 ときなされて候へば。こはありがたやちりふるごとくのばんじやくもはる かちうゟとゝまりて。そんじやはなんなく。こし給ふすへのちごくと。いそ かるゝいそかせ給へば。こはいかに火ふり峠が百十丁。こゝろもことばも およばれず。おいの中ゟおんきよを。とりいたしはうとはんにや【方等般若】。だい はんにや【大般若】やくしのおんきよ【薬師の御経】。十二くわんとなへたまへば。かたじけなや火 ふりとうげのなんもこへ。すへのちこくといそがるゝ。いそがせたまへは