翻刻
此前年十月十夜に
あたりて三都
を始当山二
天門前へ
立る事常例たりとかや
然るを今弘
化四未年御
回向につき午 年九月十日建札ありし事奈何の
由縁なるか其詳なる事をしらす此時御別当大勧進
《割書:大仏頂院権僧正|山海御代也》松代大守様元来の御懇意たる
に寄時候御伺として御登城あり御懇の
御もてなし厚善美の御土産物まて
給はりて首尾全にして御帰山奈りといふ
此とき誰いふともなく此事を虚説して曰
十月十夜におよひて札を建事常例たり然るを
奈何三十日をなく届もなくして建札あるの
よし同薩諸色買置を催しまた直上をた
くむ人□騒立事三【五?】ヶ月とて可満を四ヶ月の
ふ離通たりとて此旨御尋のありしゆゑ御記
【立て札横】
此札之書方者多分粗□【米に吾:齟齬?】可有之
唯其大卒を以図に出す而也覧人
不可違事謗
【立て札】
信州善光寺如来
常念仏六万五千日回向
来未年三月十日より四月晦日迄本堂に
おゐて前立本尊開帳御印文頂戴毎
朝四ッ時法事修行有之もの也