翻刻
山にて頂きに大石有境とす当国三十三観音廿四番
札所にて順礼の者は此村ゟ登る也委事は留木院内
の所に記せり外に高山見ゆる是は本郷村の領瓶割山
といふなり何れも船の見あてにて所々の猟師の
たすけになる山なり
折しも野飼の駒の数多放ちたるに
小牧の昔をおもひて
きょろ〳〵と霞を出る野馬哉
曽福ゟ壱里六町本馬四拾九文か軽尻三十一文
小牧 人足拾五文家百軒計入口の縁に有村
也此村鹿嶋郡にて駄賃銭割合違ひあり
此村ゟ中嶋へ越ゆる壱里の峠也高茂山といふて奥
深く留木山へ続けり昔は此所牧野の駒ありて小牧
の名有道ゟは南中嶋村常林寺の林にて大木の杦
数多あり又此山の梺の灘に瀬嵐村とて公領有
風景の小嶋弐つ有壱つは猿嶋とてと畑になりて
有壱つは種ヶ島とて宮森に成て有惣して陸ゟ