翻刻
又徳丸村近し長家の厩跡あり
又西馬場村近し霊在山平道寺とて法花宗あり後の
山を筒ヶ岑といふ日像上人の開基の寺也寺中に
題目石とて石牌あり則日像上人の書給ふ題目文
字石に染て此石牌をかきて水に入呑は癨病其外
諸の難病治するゆへに石牌面てかきて半ありと
いへ共題目の文字石に入て失ることなし奇特なる
こと也此寺は昔二ノ宮に加賀左衛門北左衛門とて二人有て
開基の寺也日像上人を石動山衆徒似悪みて仇を
なせし時此両人懸命に働き此寺を建立して上人を
置奉りし寺なり
此寺へ詣てし折から薮深く鶯のおと
信るゝに
鶯のしらへも清しとうろから
又能登郡下村河合氏十村役あり長楽寺とて真言宗
の大寺あり当国順礼拾九番の札所也此処を能登郡と
いふは嶋国の時渡り口なりしゆへの■といへり
又良川より金丸村に馬次也壱里廿五丁有本馬五十六文軽