能登半島の資料を翻刻!

コレクション: SHOSHO「能登」

能登名跡誌 - 翻刻

能登名跡誌 - ページ 32

ページ: 32

翻刻

風雅の人なり今に子孫留田氏にて所口にあり又此城 山に享保の頃不思議あり府中村に諸屋兵衛とて大百姓 あり此城山を畠に開事願上則願叶ひて多の者を 登せしに此山に数千年経る槻木ノ大木有此木を伐とせし 其斧の切口より血流出たり杣共恐て伐事あたわす 兵衛此事を聞安からす思ひ此山へ登る半途にて縁 雲かきくもりて兵衛を虚空へつかみ行暫ありて 此山の梺へ落す其骸未■になり死しけり又其夜 大槻木は自然に根返りして倒れけり其槻木今に 根は空へなり枝は地に着て其侭人も辺りへ不寄也      案するに老木を伐に必汗を出す也      其色極て赤し血の如く也とあり又老      木の精あり形ち黒き狗のことくにて      煮て喰ふへし是を彭候(ホウコウ)と号す命      のくすりとあり 又一言の観音とて病難を救ひ給ふ事霊験あら たなる事あり     此城山の鹿下【麓?】なる■廓へ菊月のすへの