能登半島の資料を翻刻!

コレクション: SHOSHO「能登」

能登名跡誌 - 翻刻

能登名跡誌 - ページ 45

ページ: 45

翻刻

又小田中村は高畠へ近し往来の際に新王の塚とて 誠に亀形の塚有往古は此辺は入海の礒辺成しとて 此塚に昔物語あり所に云伝へる任爰に記す也昔此 里に入左近といふ者の子に太郎といふもの有ある夜の 夢に観音菩薩枕元に立て告て宣給ふは我を つれて唐へ渡るへし国の王となすへしとあり夢覚 て見れは小仏の観音の像枕にあり疑ふことにあら ねは其尊像を守りていつちともしらぬゐの筑紫方 より便船して終に唐土へ渡りけり其比唐土にある 国王の独り姫宮あり方〳〵ゟ太子を取迎へ給へ共此姫 君と契て命全き王なし後にはいかならぬ者にても 此姫君とちきりをこめ無恙き者には御位を譲らぬと 天下に触給へ共王位も命ありてこそとて望者更に なし彼太郎又観音の告ありて其事を望むに 帝望むに任せ給ふ太郎姫君にまみゑてまつ勝木 に削たる男根をもつて陰門をこゝろみるに牙ありて 其木をかじる後には木にくたかれて牙落て常の陰門 となり夫ゟ契りあさからす太子も数多出来給ふとあり