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コレクション: 愛知県豊橋市関連資料

東三河道中記 : 豊橋市及其附近案内 - 翻刻

東三河道中記 : 豊橋市及其附近案内 - ページ 12

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が、最も古いのが明治三十三年に開通した豊川鐵道で、其終点の長 篠驛からさき、川合驛までが鳳來寺鐵道、其川合驛から先が三信鐵 道で、やがては伊奈電鐵を通じて中央線に連結しますので、軍事上 にも産業上にも非常に期待されてゐます。途中鳳來寺鐵道鳳來口驛 から分岐して田口鐵道が北設楽郡の田口町まで通じ、又西の方へは 愛知電鐵が岡崎を経て名古屋へ通じて居ますが東海道線に較べて距 離がやヽ近く、時間も節約されるので喜ばれてゐます。南へ行くの は渥美電鐵で、是は渥美半島の突端伊良湖まで行く計劃ですが、ま だ途中の、田原町の少し先までしか通じて居りません。それと此處 から遠州濱松まで行く遠三電鐵といふのが計劃された事がありまし たが、この方は實現せずに終りました。其代りといふ譯でもないで せうが、二川驛から遠州二俣へかけて、軍用線が敷かれることにな つたと聞いてゐます。市街電車は大正十四年の開通で、狭い土地に も拘はらず相當の成績を挙げてはゐますが、一般に自動車全盛の時 代の事とて、東海道線、各電鐵なども共にこの自動車から非常な脅 威を受けて居る事は事實です。この為に省營自動車が二川町まで通 じ、行々は濱松まで延長する筈になつて居り、豊川鐵道が豊川まで バスを運轉する外、田原方面や前芝、牟呂、加茂村などへも一日数 回のバスが運轉されてゐます。 産物は御承知の生糸、玉糸の外に全國に知られるやうなものはあり ません。玉糸は全國一で、御覧の通り西から南にかけて林立して居 ます煙突、あれが皆製糸工場のもので、幾百の工塲に一万人からの 従業員が働いて居ます。原料の繭はこの地方でも可なり産出します が、玉繭の方は全國から集つて來るのに、それで居て尚原料不足に