翻刻
あるは虫のせいつよし虫うす青(あを)く又/白(しろ)みあり
寒中(かんちう)にても手(て)のひらに置時(をくとき)はうごくなり
壱升にて目方弐百廿目虫/数(かず)拾/萬(まん)千/余(よ)ある
ものなり
○中の種は丸く共/小粒(こつぶ)にして切時(きるとき)に虫丸くなり
居(い)る處(ところ)はやくうごかず色(いろ)こく青(あをく)して小(ちい)さく
せいよはし【精弱し】目方壱升にて弐百目/位(くらい)なり
○下の種は丸くしてひらたく中(なか)にくぼみあり
虫出(むしいづ)れども小さくうごく共せいなし寒水(かんのみづ)に
当(あて)る時(とき)は多(おほ)く死(し)する也又/春出(はるいづ)る時(とき)毛蚕(けご)こぼ
れと名(な)づけほこり同じやうになるなり目方
壱升にて百八十目/位(くらい)より段(だん)々也
○種(たね)丸く大くつやあり上々の種と見(み)へて切(きる)に
虫(むし)なし是(これ)は拵(こしらへ)種也
○種丸く大く上々の種にて切時に虫せいよはく
赤色(あかいろ)に青(あを)く生(なま)種の節(せつ)むれたるなりむれ種
の次第(しだい)後(のち)に記(しる)す
飼(かひ)やうの次第(しだい)幷/葭(よし)ず囲(かこひ)の事
○立春(りつしゆん)より八十日め位(くらゐ)より末其國所(すゑそのくにところ)の時候(じかう)に
より飼(かひ)立(たて)んと思(おも)ふ所(ところ)の土間(どま)をよくそうじして
蟻(あり)その外(ほか)悪虫(あくちう)きたらさる様(やう)に心(こゝろ)がくべし
○左(さ)に図(づ)する如(こと)く葭(よし)ずにて四方(しほう)を囲(かこ)ひ中(なか)に