翻刻
いせ物かたりに
遠(とを)くもきぬる
ものかなと
筆(ふで)すさみし
名ところも
いつしか
ことかはり
今(いま)は江都(ゑと)
随一の景地(けいち)と
なり
春秋(しゆんしう)の遊舟(ゆうせん)
このわたりに
□□ (ふくそう)【輻輳?】し
むかし男の
いさこととはんと
よみたまひし
都鳥(みやことり)も
妓女(ぎちよ)舞(まい)子の
三弦(さみせん)に馴(な)れ
振袖(ふりそで)のとめ木は
甲子屋か
薫(かほり)に
出さる
ことに
隅田(すみだ)八景も
この所にて
四時の眺望(てうぼう)
おゝし