翻刻!草双紙の世界

コレクション: NDL鳥居清長

絵本物見岡 - 翻刻

絵本物見岡 - ページ 14

ページ: 14

翻刻

夕汐(ゆうしほ)のさしくる 浪(なみ)にさき立て 影(かげ)みつまたと 歌(うた)にもよみし 月の名所にして 初夏(しよか)の頃より 扇(あふぎ)わするゝおりまでは 大河(だいが)も集舟(しうせん)して 流(なかれ)をとめ 陸(くが)は茶店(さてん)の 万燈星(まんどうほし)を あざむき 昼夜の わかちなく 誠に繁花なり 故人 半井(はんせい)の 翁か美しき 月も二八の 十六夜月も みつまたある ものでないとは さりとては 後世に あたりし     事     かな