翻刻
かけ
まくも
此 精舎(みてら)は
江東(ほんぜう)第一にして
法雲(のりのくも)香(かう)
臺(たい)を
繞(めぐ)り
祇樹(きよらかなる)諸天(きてん)に
連(つらな)り賞心(おのづから)
出塵(きよきにいづ)梵宮(ぼんとう)には
釈迦(しやか)に二尊(じそん)
ならひに五百(いを)の
尊者(みでし)いける
ことし
真(まこと)に鷲嶺(わしのみね)の
説法(せつほう)も
かくやと
あやまる百尋(いやたかき)の
大士閣(くわんおんどう)は秩坂西(ちゝぶばんとうさいこく)の
三所(さんしよ)の□通(くわんぜおん)を写し奉る
俗染万慮(きたなきこゝろもよろづのおもひ)を揮(はらふ)ておのつから
普陀(くわんおんのぜうと)にのほり眼(め)を眺(のぞめ)ば万井(みやこのまち〳〵)
入檻(らんかんによる)遊賞(ゆうせう)こゝにとゝめたり