翻刻
風土(ふど)洛東(らくとう)の
祇園(ぎおん)に似(に)て
花車(きやしや)都(みやこ)に
はぢす待宵(まつよい)の
月は塩浜(しおはま)の
盃(さかづき)に照(てり)二 軒(けん)
茶屋の
酔覚(ゑひさめ)は
十六夜(いざよひ)の
入(いる)かたを
おしむ
をもひを
たてし
矢来(やらい)の
数(かづ)〳〵をうたひ
しは東(あつま)
歌(うた)の風流
なるへし
羽織芸者(はをりけいしや)の
一節(いつせつ)に楼(やかた)船
家根舟(やねふね)をも
かたむけん事
火縄箱(ひなわはこ)の
縄の
たゝん
うちに
あり