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【柱】頭書増補訓蒙図彙一 六
【右頁上段】
○雲(くも)は山川(さんせん)の気(き)なり地気(ちき)のぼ
りて雲(くも)となり天気(てんき)くだりて雨(あめ)と
なるなり雲(くも)は陰(いん)の体(たい)なり昇(のぼり)て
陽(やう)の用(よう)となるみな雨湿(うしつ)の気(き)なり
○雨(あめ)は水(みづ)蒸(むし)て雲(くも)となりくだつて
雨となるむらさめを暴雨(ばうう)といひ
ながあめを霖雨(りんう)といひ夕(ゆふ)だちを
驟雨(すうう)といひ時雨(しくれ)を澍(えう)といふ
○雷(らい)は陰陽(いんよう)あひ激(げき)する声なり
王充(わうしう)論衡(ろんかう)といふ書(しよ)に雷(らい)の形は一人
の力士(りきし)ありて累々(るい〳〵)たる連皷(れんこ)を左(ひだり)に
持(もち)右(みぎ)の手(て)に鞭(むち)をもつてうちて声(こへ)
をなすといへり
○電(いなびかり)は二月に有(あり)この月/陽気(ようき)漸(やうやく)
さかんにして陰気(いんき)をうつその激(げき)す
るひかりを電(でん)といふ俗(ぞく)にいなびかり
いな妻といふ雷神(らいじん)を電母(でんぼ)といふ
【右頁下段】
雲(うん)《割書:くも》
雨(う)《割書:あめ》
雷(らい)《割書:いか| づち》
《割書:なる| かみ》
《割書:かみ| なり》
電(でん)《割書:いなつま|いなびかり》
【左頁上段】
○暈(うん)は日月のかたはらの気(き)
なりかさといふ日/暈(かさ)あるとき
はひでりし月/暈(かさ)あるときは
三日のうちに雨(あめ)ふるといへり
○雪(ゆき)は雨(あめ)こりて雪となる天地(てんち)
の積陰(せきいん)あたゝかなるときは雨と
なりさむきときは雪(ゆき)となる
花をなすを雪(ゆき)といひ円(まとか)なる
を雹(あられ)といふ又/銀花(ぎんくは)とも六出(りくすい)
花(くは)とも銀屑(ぎんせつ)ともいふ
○氷(こほり)は陰気(いんき)のあつまるところ
もれざるときはむすぼふれて
■(こほり)【「冫+氷」冰ヵ】となる氷(へう)と書(かく)はあやまり也
■(へう)【「冫+氷」冰ヵ】と書(かく)べし■(こほり)【「冫+氷」冰ヵ】つもれると凌(へう)【訓蒙図彙は「れう」】と
いふ■(こほり)【「冫+氷」冰ヵ】さかんなるを凍(とう)といふ■(こほり)【「冫+氷」冰ヵ】
ながるゝを凘(し)といふ■(こほり)【「冫+氷」冰ヵ】とくるを泮(はん)
といふ氷室(へうしつ)はひむろなり
【左頁下段】
暈(うん)《割書: |かさ》
雪(せつ)《割書: |ゆき》
氷(へう)
《割書:こほり》
【上欄書入れ】36
【柱】頭書増補訓蒙図彙一 七