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ふものなれば鴆(ちん)をおそるゝがた
めなり
○沢(さは)は水(みづ)のあつまり聚(あつまる)ところ
なり沢(さは)には杜若(かきつばた)河骨(かうほね)蓴(しゆん)さ
いなどはへ螢(ほたる)とびかふ夏(なつ)の夕暮(ゆふぐれ)
の景色(けしき)もおもしろし
○石(いし)は山骨(さんこつ)なり塊(つちくれ)久(ひさ)しうして
石となる石(いし)変(へん)じて金銀(きん〴〵)銅(どう)鉄(てつ)
を生(しやう)ず星(ほし)おちて石(いし)となる木(ぼく)
石(せき)に怪(くわい)あり石より火を生(しやう)ず
○礫(れき)は小石(しやうせき)なりさゞれいしとも
又つぶてともよむなりその石(せき)
礫(れき)にならつて璃龍(りれう)の蟠(わだかまる)とこ
ろをしらすといへり
○沙(いさご)は細散(さいさん)の石(いし)なり別(べつ)に沙(しや)【頭書訓蒙図彙「砂」】とかく
はあやまりなり説文(せつもん)に水少(すいしやう)に
したがふ水(みづ)少(すくなき)ときは沙(すな)あらわる
【右頁下段】
澤(たく)
《割書: さは》
礫(れき)
《割書: さゞれ| いし》
石(せき)
《割書:いし》
沙(しや)
《割書:すな|いさご》
【左頁上段】
の義(き)なり繊沙(せんしや)はまなごなり
まさごいさこすなご同訓(とうくん)なり
○池(いけ)は地(ち)をうがつて水を溜(たむ)る
をいふ沼(せう)も同じ四/角(かく)なる
池(いけ)を方池(はうち)といふ
○泉(いづみ)は源水(けんすい)なり下(した)より涌(わき)
出(いづ)るを濫泉(らんせん)といふ垂(たれ)いづるを
沃泉(ようせん)といふ穴(あな)より出るを汎(はん)
泉(せん)といふ病(やまひ)を治(ぢ)するを温泉(をんせん)
といふいでゆなり地下(ちか)を黄泉(くはうせん)
といふ
○塘(つゝみ)は池塘(ちとう)なり池(いけ)のほとり
のつゝみなり俗(ぞく)にためいけと
いふ柳(やなぎ)をうへたるを柳塘(りうとう)
といふ柳塘(りうとう)莫々(ばく〳〵)暗(くらし)_二啼(てい)鴉(あ)_一と
詩(し)にもつくれり
○園(ゑん)は果(くだもの)をうゆる所なり又/鳥(とり)
【左頁下段】
池(ち)
《割書: いけ》
泉(せん)《割書: |いづみ》
塘(とう)《割書: | |つゝ| み》
【上欄書入れ】42
【柱】頭書増補訓蒙図彙二 十三