東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

鼎左秘録 - 翻刻

鼎左秘録 - ページ 15

ページ: 15

翻刻

【右丁】  大抵(たいてい)長日(ながきひ)なれば一時半/短日(たんじつ)なれば二時半ばかり煮(にる)也  鍋(なへ)の内(うち)にて竹(たけ)の箸(はし)にて文字(もんじ)を書(か)き試(こゝろみ)るに其文字きへ  ざるやうになりたるときを度(と)として火を徹(てつ)【撤】しうるし  塗(ぬり)の箱(はこ)にながし込(こむ)なり其まゝ冷(ひや)し置き一夜(いちや)を経(へ)  て十分にしまる也是を極上々(こくしやう〳〵)の煉羊羹(ねりようかん)と称する也  又/下品(けひん)の羊羹は氷(こほり)砂糖を用ひず又さとうをも減(へらす)へし    ○朧羊羹(おほろようかん)の方  白大角豆(しろさゝけ)をよく煮て味噌(みそ)こしを水につけ角豆(さゝげ)をすれば  肉(にく)は下へ落(を)ち皮(かは)は上にとまるなり右の肉をいさせその上 【左丁】  澄(すみ)をさり布袋(ぬのふくろ)に入れ水気を絞(しほ)りさりほろ〳〵となる  《割書:是をこし粉といふさとうを|くはへてあんといふ》此上へ引飯(ひきいひ)を三分ばかり交(ま)せ合せ  砂糖多くくはへとろりとまぜて蒸籠(せいろう)に布(ぬの)をしきよく  蒸(む)し冷(ひや)しいかやうにも切り用ゆるなり   ○餡(あん)の方   赤小豆(あづき)  一合《割書:こしあんにして置》   白砂糖(しろさとう)  八拾匁   水    一合   金糸飴(きんしあめ)  少《割書:是は幾日(いつか)へてもあんのかはりざる為也|此仕やう奥(おく)にあり》