翻刻
【右丁】
右四品/微火(ぬるきひ)にて誠(まこと)にゆる〳〵とたき箆(へら)にてすくひ上るに
ばた〳〵として落(おつ)るくらゐになるまで煮(に)つめるなり
○又方
赤小豆(あつき)をよく煮(に)て擂盆(すりばち)にてよくすり随分(ずいぶん)細(こまか)になる迄
すりて篩(ふるひ)にて漉(こ)し淪(い)させおき生木綿(きもめん)か布(ぬの)かに少しづゝ
入れかたく絞(しぼ)るなり
此しぼり粉 百目
白砂糖 百目
水 五拾匁
【左丁】
是は何(いか)ほどにても右の割合(わりあひ)をもつて用ゆる也
右/砂糖垢(さとうあか)の去(さ)りやうはよき山(やま)のいもの皮(かは)をさりて少(すこ)し
ばかり砂糖(さとう)へおろし入れよくかきまぜ水(みづ)を入せんじにへ立
たるとき暫(しば)し休(やす)ませれば砂糖のあか残(のこ)らずかたまりて
上(うへ)に浮(うく)なり其とき細(あみ)【網】杓子(じやくし)にてすくひ去(さ)れば速(すみや)かになる
なり布(ぬの)にて漉(こ)し右のさとうを煎(せん)じつめ塩(しほ)を合せ右の
しぼり粉(こ)を入れ又よき堅(かた)さに煉(ね)りつめて鉢(はち)にいれ貯
へ置なりこれ餡(あん)の極(ごく)上々のこしらへなり
○カステイラの方