翻刻
鶏卵(たまご) 壱ツ
砂糖(さとう) 拾匁
温飩粉(うどんこ) 拾匁
右三品/鉢(はち)にてよく〳〵すりまぜおき鍋(なべ)のうちに厚紙(あつがみ)を
しき其中(そのなか)へどろりと流(なが)しこみ蓋(ふた)をして蓋(ふた)の上に
は至(いたつ)て強(つよ)き火をのせ置(おき)下(した)の火はいたつてよわくして
焼(やく)なり下火はあれども無(な)きがごとくぬるき火(ひ)にて焼(やく)
べし焼(やき)かげんを見るに藁(わら)すべを一/筋(すち)鍋(なべ)の中へ
通(とを)し試(こゝろ)むべし火よく廻(まは)りたる時(とき)はすべにねばりつかず
【左丁】
火いまだ不足(ふそく)なれば蘂(しべ)にねばり付としるべし
○カステイラ鍋(なへ)と称(しやう)するものあり赤銅(あかゞね)にて角(かく)につくりたるもの
なり大小いろ〳〵ある也/若(もし)此/鍋(なべ)なきときは一/通(とを)りの赤(あか)がねの
うすなべにて行燈(あんとう)の火ざらを覆(おほひ)に用ひてもよし
○中華饅頭(ちうくはまんぢう)
鶏卵(たまこ)大 一ツ
雪白砂糖(ゆきしろざとう) 拾匁
うどんの粉(こ) 拾匁
右三品カステイラの方(はう)の通り能々(よく〳〵)すり交(ま)ぜたる処へ