翻刻
【右丁】
欠(かく)べからずきめうの術なり
○夏日(かじつ)酢(す)又は梅酢漬(うめすつけ)に醭(かび)を出さぬ法
夏日(かじつ)梅酢(うめず)または米(こめ)の酢(す)に筍(たけのこ)めうが生姜(しやうが)なと漬置(つけおく)事/重宝(てうはう)
なれとも四五日のうちにかび出て其/味(あしはひ)も変(へん)ずるもの也是を防(ふせ)ぐ
法は白芥子(しろげし)の細末(さいまつ)を絹(きぬ)にても布(ぬの)にても袋(ふくろ)とし酢(す)の中へ沈(しづ)め
おけは醭(かび)出ること決(けつし)てなし神秘(しんひ)の妙方なり又/夏日(かじつ)醤油(しやうゆ)
のかび出るにも此方(このはう)にてとまること妙也
○酒(さけ)の持(もち)わるき陶(とくり)をよく酒をもたす法
酒(さけ)のもちあしく酒を損(そん)ずる陶(とくり)は夏の土用(とよう)中の節(せつ)に水を入て
【左丁】
十四五日おきて其水を捨(すて)てのち酒(さけ)を入るへし已後(のち)は幾日(いつか)
酒を入おきても酒味(しゆみ)そんする事なし
○胡椒(こしやう)を粉(こ)にする法
胡椒(こせう)を茶わんに入ひやうたんの尻(しり)にてするべし暫時(ざんじ)に細(さい)
末(まつ)になる事妙なり是/不思議(ふしき)の妙理(めうり)はかるべからず
○諸雑門(しよざつもん)
○墨(すみ)にて文字(もし)を書(かき)水につけ紙(かみ)はそこに沈(しづ)み文字は
水上(すいしやう)にのこり外(ほか)の紙(かみ)にておほひて其/文字(もし)をとる伝