翻刻
【右丁】
かけぬるき火(ひ)にてそろ〳〵あぶれは蝋(らう)とけて木綿(もめん)一面(いちめん)にしむ也
○即席(そくせき)焼印(やきいん)の術
白き板(いた)に墨(すみ)にて何(なに)なりとも文字(もし)を書(か)き其上へ艾(もぐさ)をその文
字の通(とを)りにおきそれに火(ひ)を付けれは艾(もぐさ)こげて跡(あと)焼印(やきゐん)如し妙也
○丸竹(まるたけ)の節(ふし)をぬく術
先(まつ)初め二(ふた)節(ふし)ほどぬきさりて其中へ水を入/小石(こいし)を弐つ三つ
一所に入/竹(たけ)を立(さて)【ママ】にして大地(たいち)をつけば何(なに)ほど太(ふと)き竹にても節(ふし)
こと〴〵くぬけること妙也
○虱(しらみ)紐(ひも)の法
【左丁】
水銀(みずかね) 六匁《割書:アラビヤコンにて|よく和したるもの也》
苦辛(くしん) 壱両
烏頭(うづ) 半両
百部根(ひゃくぶこん) 弐匁
雄黄(おわう) 弐匁
右五味水見/斗(はから)ひに入白/木綿(もめん)壱尺をたてに十六に切り
右の中へ入/猛火(つよきひ)にて煮(に)つめる也
○懐中(くはいちう)蝋燭(らうそく)の法
木綿(もめん)糸(いと)十筋ばかり合(あは)して是をしんにして唐蝋(とうらう)五拾匁