翻刻
【右丁】
丁子(てうじ) 五分
甘松(かんせう) 壱匁
白檀(ひやくだん) 壱匁
欝金(うこん) 三分
薫陸(くんろく) 壱分
杉(すき)のけし炭 三匁
焼塩(やきしほ) 五分
右八味 極(こく) さいまつ練蜜にて調合するなり
○薫物(たきもの)を調和(こしらへ)する練蜜(ねりみつ)の法
【左丁】
蜜四拾匁に水/小茶(こちや)わんに一はい入/一昼夜(いつちうや)ばかり鍋(なべ)にて
そろ〳〵と煎(せん)じ冷(ひや)して壺(つほ)に入(いれ)口(くち)を紙(かみ)にてよく封(ふう)じたくはへおき
年月(としつき)をふりほど能(よく)熟(しゆく)してよしとす一切の薫物(たきもの)是を以て
調合(てうこう)すべし香気(かうき)をますもの也
○花生竹(はないけだけ)のきりやう
花生竹(はないけだけ)を切るにとかくゆがみ安(やす)きものなり是(これ)をゆがまぬやうに
きる法(はふ)は厚(あつ)き紙(かみ)壱まいを弐つに折(をり)て墨打(すみうち)しておきさて
此/紙(かみ)を随分(すいぶん)むらなきやうによく〳〵糊(のり)を付て竹(たけ)へはり付この
紙の墨打(すみうち)のたがひなきに挽(ひく)べしゆがむ事なし