賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社記録

賀茂社記録. 第1冊 - 翻刻

賀茂社記録. 第1冊 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

御船つなかんといへる哥は賀茂祭の午の日詠しとなへ 侍るふる哥也《割書:云| 々》 当皇(〽[朱] )太神宮の御事書々説々おほしといへとも昔 よりつかふまつる氏の宮人たも心《見せ消ち:符|府[朱]》に秘し来なれ は外より本地とて決しあらはせる社記もなきに こそと見えて候歟吉田の某諸社の神縁を注 記せし中にも当宮の御事は不詳と載たり神 祇の長官といふ吉田の社家すら本縁の正義は 書々にまとひて候やらん然れとも卜部 ̄ノ兼邦百首 和哥を詠して神道の事を注せしには国中に 生るゝ人は賀茂の御神を氏神とこそ云へけれ然に 其社の宮人をはしめ此境より上下は祇園の氏子と 云或は稲荷の氏子今宮御霊の氏子なと云事更々 本拠なき事也それはうふすなの神とこそいひつ へけれ山城国の惣社は賀茂太明神殊に帝都の 鎮守也祇園は清和の御宇八幡もおなし貞観年 中稲荷は元明和銅に始れり賀茂の御事は上 古よりの御事也世俗盲昧にしてかゝる事を申 あへり浅ましき事也あを女なとの申あへるを上 ざまの人も聞めしてそれを本説に思食【召】事