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御船つなかんといへる哥は賀茂祭の午の日詠しとなへ
侍るふる哥也《割書:云| 々》
当皇(〽[朱] )太神宮の御事書々説々おほしといへとも昔
よりつかふまつる氏の宮人たも心《見せ消ち:符|府[朱]》に秘し来なれ
は外より本地とて決しあらはせる社記もなきに
こそと見えて候歟吉田の某諸社の神縁を注
記せし中にも当宮の御事は不詳と載たり神
祇の長官といふ吉田の社家すら本縁の正義は
書々にまとひて候やらん然れとも卜部 ̄ノ兼邦百首
和哥を詠して神道の事を注せしには国中に
生るゝ人は賀茂の御神を氏神とこそ云へけれ然に
其社の宮人をはしめ此境より上下は祇園の氏子と
云或は稲荷の氏子今宮御霊の氏子なと云事更々
本拠なき事也それはうふすなの神とこそいひつ
へけれ山城国の惣社は賀茂太明神殊に帝都の
鎮守也祇園は清和の御宇八幡もおなし貞観年
中稲荷は元明和銅に始れり賀茂の御事は上
古よりの御事也世俗盲昧にしてかゝる事を申
あへり浅ましき事也あを女なとの申あへるを上
ざまの人も聞めしてそれを本説に思食【召】事