賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社記録

賀茂社記録. 第1冊 - 翻刻

賀茂社記録. 第1冊 - ページ 21

ページ: 21

翻刻

天皇と申是也神約のいちしるきを覚し出て 臨時祭を奉られ御敬神の官幣年ことに奉り 給ふ事厳重に詔を下し仰られけるとそかの霧 立しことを  霧こめて賀茂の河原にまよひしやけふの祭の はしめ成らんと続古今集に関白左大臣良実の 詠にて入侍りし此祭の発遣の高壮なる事葵 祭に大概おなし挿頭の花なとそ異なる兼日に 試楽とて舞御覧なとあり還立の禁中の式 しるすもさら也此祭の使に立てのあしたにかさし の花にさして左大臣の北の方のもとにいひつか はしけるとて参議兼茂の娘兵衛といへる女宮の哥に  ちはやふる賀茂の川辺のふち浪はかけてわするゝ 時のなきかな 承久(〽[朱] )三年十一月廿四日臨時祭つかひに《振り仮名:◦|二度立て》侍従の宰相 定家卿神主重政かもとへ送られし  立帰り二たひかさす藤浪をみたらし河に神や うけゝん 返し  神垣にふたゝひかさすふちの花雲のうへにそ かけなひくらん