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天皇と申是也神約のいちしるきを覚し出て
臨時祭を奉られ御敬神の官幣年ことに奉り
給ふ事厳重に詔を下し仰られけるとそかの霧
立しことを
霧こめて賀茂の河原にまよひしやけふの祭の
はしめ成らんと続古今集に関白左大臣良実の
詠にて入侍りし此祭の発遣の高壮なる事葵
祭に大概おなし挿頭の花なとそ異なる兼日に
試楽とて舞御覧なとあり還立の禁中の式
しるすもさら也此祭の使に立てのあしたにかさし
の花にさして左大臣の北の方のもとにいひつか
はしけるとて参議兼茂の娘兵衛といへる女宮の哥に
ちはやふる賀茂の川辺のふち浪はかけてわするゝ
時のなきかな
承久(〽[朱] )三年十一月廿四日臨時祭つかひに《振り仮名:◦|二度立て》侍従の宰相
定家卿神主重政かもとへ送られし
立帰り二たひかさす藤浪をみたらし河に神や
うけゝん 返し
神垣にふたゝひかさすふちの花雲のうへにそ
かけなひくらん