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すみとも朝敵となりて天下のさはきなりし故に天皇
御みつから叡慮の誠を尽し祈り給ひしに霊験あら
たに御夢の告ありしかは将門はたちまちに矢に
あたりて誅伏せられ純友は生捕にせられ獄中に
死して四海静謐に万民安堵のよろこひをなし
けれは此御祈願のいちしるき神恩を謝(〃 シヤ)し給ふとて
行幸なりさま〳〵の神宝みてくら物なと奉られ
て社の祢宜祝にも位階をなし給ひける
天徳(〽[朱] )元年三月四日官幣を奉らる天変怪【恠は俗字】異に
よりての御祈也 同(〽[朱] )三年四月十七日には新銭を伊勢
賀茂へ神祇官を使として奉らる両社以下十一社に奉られけると《割書:云| 々》
村上(〽[朱] )天皇 ̄ノ康保三年四月十三日賀茂社鳴動の事
社家是を奏す同時に内裏の宜(〃 )陽殿鳴けれは公卿
僉議ありて御慎重かるへしとて上七社に幣帛使
を立らる当社の使は左大弁橘 ̄ノ好古也神馬等を引
立神前にして宣命よみけるに老-軀に詫【託の誤】宣の事
ありてます〳〵使諸司おそれみあかめ奉りぬと《割書:云| 々》
同年(〽[朱] )八月廿一日九天雲おほひ霖雨月をわたりて
晴る事なかりしかは諸社に幣使を立らるゝに賀茂
貴ふね両社に奉られける此時十六社の御祈と云事始る