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翻刻
先金銀の御幣次乗尻十人舎人居飼等女房の
東本院の侍等布衣着し騎馬にて相具す二位
宰相中将殿直衣をめさる殿上人両貫首なと皆
束帯にてつらなれり所の衆瀧口等貫首の扈
従として候せり其路洞院の大路より三条京極
大炊御門朱雀を経て法 成(〃 )寺の東 ̄ノ大路より先下の
社に参らる奉幣社司につけてまいらせ事おはりて
上御社に参詣ありて幣帛おなしく社司につけて
奉り競馬なとありて夜に入下向ありと《割書:云| 々》其時
女房のもとより殿上人の中に送る哥
立ならふ人やあらましちはやふる我かた岡の神なかりせは
返し
みかりして祈りしことのかひあれは我かた岡の神そうれしき
鳥羽(〽[朱] )院天仁二年八月十六日戊子賀茂行幸御代始也
此御宇にすへて六ヶ度行幸ありける年月しるすに及はすもらしつ
保安(〽[朱] )年中に左衛門大夫源康季年来賀茂御神を
信し頼奉りけるに或夜御戸開にまいりつるかひなくかも
川の水おひたゝしく出て渡りかたけれは岸上に思
ひやり奉りて居たりしか社司とも例のことく御戸
ひらき奉らんとするにさらに開かれさせ給はさりけれは