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西を経て南の幔門の方におきて職事を
して御願平安遂ますよしを申す聞食の
よし仰らるゝ事例也次御所の西 艮(ウシトラ)坤(ヒツジサル)の幔を撤
して公卿の座をしき《割書:東面の西|のわき也》頭中将をして公卿
をめす上卿以下座に着次御馬を南より上て北に
馳ける社の方へはする也次公卿座を起給へは座を
撤す次上卿奉行をして見参【見参の左に「(トハ其日其事ニ出仕ノ公卿殿上人等ノ次第ヲ書タルヲ云也」の説明有】を奏せしむ御
所の西の縁をへて持まいりて奏す杖にさせり
摂政北の第一間の簾中にして覧し給ひて
返し給はる奉行の職事これを取てしそき
下れは公卿の禄を給はりて事おはりぬとて還幸
を催さる公卿御所の南の腋につらなり給へは上卿は
北に立給ふ例也《割書:云| 々》次御輿を寄奉り摂政簾中に
候し給ふ二位中将御璽をとりて鳳輦の中に
安し給へは主上乗御なりぬ摂政たすけ乗せ
まいらせられ西の幔門より出御まし〳〵て鳥居の
外より摂政車に乗らせ給ひて御《振り仮名:後-陣|〃 〃 》よりま
ひらせ給ふ御輿深更に及て還入を給う御
輿をよせ内侍参候ありて中将殿御璽を
とり渡給ひ主上下御なり御帳の前にたゝせ