翻刻
の給ふて名つけて石川瀬見小川といふ彼河上
より上りまし〳〵て久我の国の北山の基に定り
ましますその時より名つけて賀茂と名つくと
いへり賀茂建角身命丹波 ̄ノ国神 ̄ン野の神伊可
古夜日女を娶りて子を生ます玉依日子
次に玉依姫となつく玉依姫石川瀬見小川に
して川遊 ̄ヒせし時に丹塗の矢川上より流く
たるすなはち取て床辺(ユカノホトリ)にさし置ついに孕て
男子を生り人と成時外-祖-父建角身命八-尋
の屋を造り八-戸-扉(ヒラ)をたて八-腹の酒を醸して
神集につとへて七日七夜楽遊して子に語りて
いはく汝(イマシ)か父と思はん人に此酒を飲しめよすな
はち盃を挙て天に向て祭をなし屋の甍
を分 ̄ケ穿て天に昇るいまし祖父の名によりて
御(ミ)名を可茂別雷尊と申すいはゆる丹ぬり
の矢は乙訓郡社に坐す火雷命也建角身命
と丹波神伊可古夜日子と玉依日売三柱の御神は
蓼(タデ)倉 ̄ノ里三井 ̄ノ社に坐す三身の神坐ゆへに
三身社と云しを今漸に三井と云と《割書:云| 々》此三井社
は中賀茂の社にまします上件の説秦氏 ̄ノ本