← 前のページ
ページ 97 / 174
次のページ →
翻刻
の詞書に見えたり此人も代々集に入ける也
高倉(〽[朱] )院御宇治承元年九月廿八日藤木祢宜重保
権祢宜より神主に補らる哥人にて代々の勅撰に
入たる也賀茂社哥合とて人々すゝめて左右の
哥人数多よめる其内に源三位頼政平家忠度
なと神前に参向あり俊成卿判者にて勝負をわ
かち給へるに重保神主か哥に
すへらきの願ひを空に見て給へわけいかつちの
神ならは神とよめりしか勝に定る後に千載集
にそ入られける又元暦の比後番の哥合人々に
すゝめし時定家卿
忍へとやしらぬ昔の秋をへておなしかたみに残る
月影と読給へるは秀哥にて人の口にある詠也《割書:云| 々》
又月詣集と名つけて十二月に部をわかちて集を撰
ひける人なり
順徳(〽[朱] )院御宇或記云承元五年閏正月二日のあした
目もおとろくはかり雪ふりつもりけるに九条大納言
参内せられて此雪は御覧すやとて人々いさなひ
て車よせに車さしよせて別当の三位かうの
すけ以下内侍たち引くしてやり出されけり