翻刻!草双紙の世界

コレクション: NDL鳥居清長

新板替道中助六 : 3巻 - 翻刻

新板替道中助六 : 3巻 - ページ 9

ページ: 9

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【枠内】 吉はら 【富士山横】 ふじ山 正めんに みゆる 【本文】 よしはらの しゆくは名からして 助六にはもつてこひな しゆくにてことにふじの しろさけとてめいぶつ なれば助六もとよりけこにて しろさけをのみすごし まつかになる 「しろざけうり かす兵へ【かすべへ】 しやうばいからとて こみすな事をいふ【?】 その白さけはかさを ひひているのんてみやれ ちとすけ六て あらふ 【上へ】 「ふじと はこねの 山あいに しろさけ □【こ?】ひしきみ こひし かす兵へ 「きさまも よくちよひ〴〵 ものをくふ おとこた そこてくつたは たれしやすけ六 こゝてくつたはたれ しや助六万年やの ならちやを十ッぱい くつたはたれじや助六こはたの ほたもちを三十くつたはたれじや助六そのたび〳〵に しよくしやうてもしやうかと大ていあんじることじやない これをおもへはそのさけも白さけてははふてくろうさけ〳〵 【「助六由縁江戸桜」で、白酒売りに身をやつした助六の兄が、弟の乱暴をいさめる説教のパロディーになっている。】 【左ページ枠内】 まりこ 【本文】 まりこのしゆくにて くも助くわんへら門兵へに にもつをつきあて 大きになんきする所へ 助六中へはいり わびけるか せうちせぬゆへ にくさもにくしと とうしよの めいぶつ とろゝしるを あたまから ぶつかけやろうの むぎめしのきどりに とりあつかふ 「梅わかな まりこの しゆくのとろゝ汁とは 翁のとをり句た あたまから いつぱい あひら うんけん そわかと しる 【梅若菜…は芭蕉の句】 【頭からいっぱいあひ…「助六由縁江戸桜」にかんぺら門兵衛がうどんをかけられるシーンがある。】 【あひらうんけんそわか…大日如来の真言。「浴びる」から「あびら」へつなげる洒落】 【中段へ】 「やれきつたは〳〵千兵へ〳〵きづはあさいか ふかいかみてくれろこれをしつたら おきつでかうやくをかつて くるものを 【下段へ】 「このやろうかわしかあたまを したゝかうつのやにしをつて ひたいにとう 【格子柄の着物の男の下へ】 だん ご ほと な こぶを てかし おつた 【荷物の下へ】 つ た の ほ そ道 ては なく て 一りづか の大木 ふと□な やろうた 【荷物の左】 「こゝなる き のねに て【?】 とんと 思はす そゝう いたし ました こめん 〳〵 まりこの しゆくとはいひ なからアゝ【?】いきかはつむ〳〵