東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

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女源氏教訓鑑 - 翻刻

女源氏教訓鑑 - ページ 24

ページ: 24

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【右丁】 【小見出し】鶏(にはとり)鉾【▢で囲む】四条の南より出る  此 鉾(ほこ)唐土(もろこし)尭(けう)の御代に訴(うつたへ)あらん者は この太鼓(たいこ)を打べし王直に聞 べしとて出しをかる 民(たみ) 其御心ばせをかんじて 終(つい)に公事(くじ)ざた【訴訟事件】なくおさまり太鼓うつ者も なくこけむして太鼓に鶏すをくいたると也 【小見出し】山伏(やまふし)山【▢で囲む】  室町錦小路北より出る ○此山は大みね  入の体【躰】なり 【小見出し】琴破(ことはり)山【▢で囲む】綾(あや)小路新町の西より出 ̄ル ○此山は戴安道(たいあんだう)王晞(わうき)【「睎」が用いられているが、正しくは「晞」】が  使者にむかつて  琴をわりし      いはれなり 【小見出し】花盗人(はなぬすひと)山【▢で囲む】東洞院松原の北 ̄ヨリ出 ̄ル ○此山のいはれほうしやう  五郎と云一説にかぢはら  源太ゑびらの梅を折すがた共云 【右丁下段】 「ゆふかほ【源氏香の図・注】」【見出し語の上下左右に鉤かっこ】 此巻は歌の詞をもつて名と せり源氏の十六歳の夏より 十月まてのことをしるす。源氏六条のみやす所 のもとへ忍ひてかよひ給ふ道のほど。五条あたり を通り給ふに。ちいさき家にゆふかほの花のさき かゝりたるをなにの花そと問(とひ)給へは。内より白き あふぎにたき物の匂ひあるに。哥を書てたて まつる〽心あてにそれかとぞみる白露の光(ひかり) そへたる夕かほの花○此心はをしあて【当て推量】に源氏 の君にてましますよと。すいりやうして みれは。夕かほの花の光もひとしほそひ たるといふ心也けんしの御哥に〽よりてこそ それかともみめたそかれにほの〳〵見ゆる 花の夕かほ○此心はちかくへよりてこそ何とも 見わくへきに。よそめはかりにて夕かほとさた めたるはふしんなり。とかくしたしくなり たきといふ心也。それよりをり〳〵かよひ給ふ。 源氏のすみ給ふ所へむかへんと思召折ふし。かの 六条のみやす所のおんりやうあらはれて。 夕かほのうへをそはれむなしくなり給へり 【左丁上段】 【小見出し】月 鉾(ほこ)【▢で囲む】 四条新町の東より出る ○此鉾は 三日の月也 【小見出し】傘鉾(かさほこ)【▢で囲む】 綾の小路 新町の東より出る ○せんぢやうしの  かさぼこといふ 是も壬生(みぶ)村より役者(やくしや) はやし方の子共迄毎年出る 【小見出し】郭巨(くはつきよ)山【▢で囲む】俗に釜(かま)ほり山といふ 四条西洞院の東より出る ○此山の因縁(ゐんえん)は 郭巨といふ人母に孝 行成様。我(わが)子をうづまんとせしに 金の釜をほり出せし所なり 【小見出し】占出(うらで)山【▢で囲む】俗にあゆはひ上らう                     といふ ○神功皇后(しんくうくはうごう)三かん たいぢの時あゆを釣(つり)給ふ所也 【左丁下段】  若紫(わかむらさき) 手(て)につみ    て いつし  かも  みむ むら  さき    の ねに  かよひ     ける 野(の)べの  わかくさ 【注 夕顔の図ではない。正しくは、右から二番目と三番目の縦線の上部を横線で繋いだもの】