東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

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女源氏教訓鑑 - 翻刻

女源氏教訓鑑 - ページ 26

ページ: 26

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【右丁上段】 鯉/(こい)山【四角で囲む】室町六角の南より出ル ◯此山はもろこしの りうもんの瀧に 鯉のほれるてい也 八幡/(まん)山【四角で囲む】 新町三条の南より出ヨリ出 ○源氏のうぢ神 正八まんの宮ゐをうつし 奉るていたう也 観/(くハん)音/(をん)山【四角で囲む】新町六角下ル町又同通り 四条坊門下ル町此両町より 隔年に出す 二仏共に恵/(ゑ)心/(しん)の 僧都の作と云也 鷹/(たか)山【四角で囲む】 三条室町の西より出る ◯観音の像ハ ◯此山ハ鷹狩/(かり)の ていをうつす也 俗にたるおひ山といふ 【右丁下段】 すへつむ花【小見出し】 此巻ハ歌と詞とをもつて名 つけたる也源氏十七歳の二 月より次の年の春まてのことあり。末つむ花と 申はひたちのミやと申せしその御むすめ かすかなる住ゐにて居/(ゐ)給ひしを。源氏聞つたへ ゆかしく思召てたつねたてまつられし也。此 ひめミやは色しろく髪/(かミ)長くはなたかく鼻/(はな)は さきあかくやせ給ひて。心うき〳〵とせす。さる ゆへに源氏の御歌に「なつかしき色ともなしに なにゝ此すへつむ花を袖にふれけん」此心ハ 末つむ花ハべにの花とてさきをつむもの也 此ひめミやのはなのさきあかきを紅/(へに)の花に たとへてよみ給ふ也。紅/(くれない)の色こき花と思ひて たつねあひぬるに。かやうにかたちあしき人をは。 何のゆかしさにあひなれけんととのこゝろなり。 古歌によそにのミ見つゝや恋ん紅の末つむ 花の色にいてす共。源氏こうくハいのひとり ことすよみ給ふ歌也。此巻の心ハたとへすかた こそうまれつきたらめ心はへだにかくとかふセハ 見をとされましけれとの心に此巻をミるへし 【左丁上段】 舟鉾【四角で囲む】新町四条の 南より出る義式 七日に同し ◯此舟鉾俗に云 七日の舟ハ高/(かう)麗/(らい)の 出/(しゆつ)陣/(ちん)十四日の舟ハ 高麗をした がへ給ひて帰/(き)朝/(てう)の 躰なりといふ ▲祇/(き)園/(をん)の会/(ゑ)。むかしハ鉾六十六本山百八十四有。おび たゝしき事いふハかりなし。近/(きん)世/(セい)七日に山鉾共 三。十四日に山十ヲ。以上三十三ありといへども。 おびたゝしき事ハむかしにかハらず。」祭/(さい)礼/(れい)有七日 十四日両日也。先五月晦日の夜御一しや 四条宮河の辺/(ほとり)に出し奉りて水をそゝぎ塵/(ちり) 埃/(ほこり)を除/(のぞく)。其時/(じ)節/(せつ)しばゐの役/(やく)者/(しや)面/(めん)〃/(〳〵)の紋/(もんの)挑/(てう)灯/(ちん) をともし。祇/(ぎ)園/(をん)町をへて。鳥井ぎハやろの中 を徘/(はい)徊/(くわい)す。御旅/(たび)所/(しよ)初ハ壬/(ミ)生/(ふ)のほとりに有 其後秀吉公の御時改/(改めてめ)て京極四条いまの御たび 所にうつされしなり。六月六日早/(さう)朝/(てう)山鉾/(ほこの)町人 六角/(かく)堂/(だう)に集/(しゆ)会/(ゑ)してミくじをとりミな〳〵 まつりのぎやうれつをさだむといへり 【左丁下段】 紅葉/(もみぢの)賀/(が) 物/(もの)思/(おも)ふ に たち まふ へく も あらぬ 身の 袖/(そで)うち ふりし 心/(こころ)しり きや