翻刻
【右丁上段】
一のりは○のもじ
一さゝげは○さ□□
一ほしな【干し菜】は○ひば
一ちさは○おはいろ
一ほしふり【干し瓜】は○ほり〳〵
一大こんは○からもの【辛物】
一哥かるた○ついまつ
一すりこぎ○小がらし
一しやくし○しやもじ
一かんなべは○かんくろ【燗黒】
一小な【小菜=間引き菜】にいも【芋(里芋)】汁○柳にまり【鞠】
一まつたけ○まつ
【右丁中段】
一あさづけ○あさ〳〵【浅浅】
一ごほう【牛蒡】は○こん【ごん】
一かう【香】の物は○かう〳〵【香香】
一くき【(菜の)茎】は○くもじ
一竹の子は○たけ
一うこぎは○うのめ
一しるは○おつけ
一さいは○おかず
一白はし【箸】○ねもじ【注①】
一かずのこ○かず〳〵
一くじらは○おさぐり
一すしは○すもじ
一いか【烏賊】は○いもじ
一かつをは○かゝ
一ゑびは○ゑもじ
一たこは○たもじ
一小たい【鯛】○小ひら
一するめ○する〳〵
一ごまめは○ことのばら
一金一ふ□○百ひき【注②】
一ぜ【別本にて】に百は○一すじ【注③】
一かみそり○おけたれ【御毛垂れ】
一ゐかき【ざる】は○せきもり
一せつかい【注④】○うぐひす
【注① 「練貫のような白い色の箸」の意から「ねもじ」】
【注② 百疋=銭一貫文。】
【注③ 銭差し一本の銭。「銭差し」とは、円形方孔の銭貨の穴に通して、保管または運搬などのために使われる紐。わらまたは麻なわ製のものが通例である。百文差、三百文差、一貫文(千文)差などがある。】
【注④ 切匙=飯杓子の頭を縦に半切りにしたような形のもの。擂鉢の内側に付いたものをかき落すのに用いる。】
【右丁下段】
【見出し】「あさかほ【源氏香の図 注⑤】【見出し語の上部左右に飾り鉤かっこを付け全体を▢で囲む】
此巻は歌と詞とをもつて名と
したる也源氏卅一歳の秋より冬
まてのことありうす雲の巻の末とをなし年也。
あさかほのさいゐんと申は式部卿の宮の姫君かも
のいつきと申にておはしけるかさいゐんをおり
させ給ひてせんさいゐんと申ける。かの御かたへ源氏
心をよせ給ひて。あさかほの花につけてよみてやり
給ふ〽見しおりのつゆわすられぬ朝かほのはなの
さかりはすきやしぬらん○此心は源氏のむかし
御あひ有たるにてはなけれ共。ひとめ見しより
つゆのまもわするゝことなく。心をつくし思ふ也。あさ
かほの花はうつくしけれ共さかりまもなき物なれは。
あはれと思ひてあひみんことをいそき給へかしと。ゝり
そへてよみ給ふ也。又朝かほはさかりまもなけれは。あふご【逢ふ期】
いつかと心もとなく思ふ心なり○御かへしに
〽秋はてゝきりのまかきにむすほゝれあるかなきかに
うつる朝かほ○此心は秋はてゝは。秋のすゑなれは
きりたちわたるまかきのうちに。ありともしられす
色もかはりはてたる朝かほのさまなりと。わか身の上
によそへてよみ給へり。のちまて心つよき御かたなり
【注⑤ 図が違っている。正しくは右から二、三、五ほん目が上の線で繋がっている。】
【左丁上段】
香之記(かうのき)【▢で囲む】
香炉の火たどんにて凡べし
やきやうくるみのから松か
さ二味をやきうすのりにてかため用べし
○盆(ほん)に香炉(かうろ)をく事 香炉(かうろ)は中 香箱(かうはこ)
は左 香箸(かうはし)右三つかなわ【金輪】の心也○香炉(かうろ)を
人の前に出す時 面(おもて)へあし二つむけてをくべし
一つさきへなす○香炉(かうろ)をきくに左の指
三つは香炉のそこに有り人さし指(ゆひ)一つわき
にはつるゝ様に◯香炉をきくは座上より
聞一通りしをり又かへし一通り二 度(ど)つゝ
きく也人数十人より上は一とをりにてをくべし
【左丁下段】
乙女(をとめ)
をとめ
子(こ)が【「も」とあるところ】
神(かみ)さび【別本にて】
ぬらし
あまつ
そで
ふるき
よの
とも
よはひ
へぬれば