東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 1

女源氏教訓鑑 - 翻刻

女源氏教訓鑑 - ページ 41

ページ: 41

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【右丁上段】 ○十 種香(しゆかう)といふは香盆(かうぼん)に香(かう)の名(な)書(かき)たる 札(ふだ)と筒(つゝ)とをそへ出(いだ)すいづれの香といふ 事を聞覚(きゝおぼ)へ札(ふだ)の名をたづね筒(つゝ)へ入る也 ○香(かう)を聞時(きくとき)手にかほりをまねき手を かざしなとするは見ぐるしたゞ何となく きゝたるがよき也○香をきく時えんに ゐるとも内へ入てきくべし風をいむ也 ○香は一焼といはす一 種(しゆ)と云○香の跡(あと)に 薫物(たきもの)焼(きく)時は銀盤(ぎんばん)をかへてたくなり 【見出し】掛香(かけがう) 匂(にほ)ひ袋方(ふくろのはう)【見出し語を▢で囲み上下左右に飾り鉤かっこを付ける】 【左丁上段】 ○あたらしき小袖にとめ給ふには あつき湯の中に置とめてよし其 いげ【「ゆげ(湯気)の変化した語】にてよくとまるなり △掛香名方(かけかうのめいはう)○梅花(ばいくは) 龍脳(りうのふ)《割書:八分》 梅仁(ばいにん)《割書:一匁二分》麝香(じやかう)《割書:六分》丁子(てうじ)《割書:二匁》 甘松(かんせう)《割書:三匁》白檀(びやくだん)《割書:二匁》○あやめ 沈(ちん) 香(かう)《割書:一匁》丁子(てうじ)《割書:八分》白檀(びやくだん)《割書:一匁|二分》甘松(かんせう)《割書:八分》 麝香(じやかう)《割書:四分》龍脳(りうのふ)《割書:一分》○よもきふ 麝香《割書:二匁》龍脳《割書:三匁》菊花《割書:五匁》 ○にほひ袋 丁子(てうじ)《割書:二匁》薫陸(くんろく)《割書:一匁》伽(きや) 羅(ら)《割書:一匁三分|さめ■■【かわヵ】おろし》白檀(びやくだん)《割書:二匁》甘松(かんせう)《割書:五匁》龍(りう) 脳(のふ)《割書:五匁》麝香(じやかう)《割書:四匁》茴香(ういきやう)《割書:五分》○又方 甘松(かんせう)《割書:五匁》麝香(じやかう)《割書:五匁》白檀(ひやくだん)《割書:五匁》龍(りう) 脳(のふ)《割書:一匁》丁子(てうじ)《割書:五匁》○亦方 白檀(びやくだん)《割書:三匁》 丁子(てうじ)《割書:一匁》龍脳(りうのふ)《割書:三匁》麝香(じやかう)《割書:三匁》甘(かん) 松(せう)《割書:三匁》薫陸(くんろく)《割書:少》《割書:△右三色ともに何れ|も御所名方の抜書也》 【右丁下段】 【見出し】「おとめ【源氏香の図】【見出し語の上部左右に飾り鉤かっこを付け全体を▢で囲む】 此巻は詞と哥とをもつて名とする 也源氏三十二の四月より三十四の 十月まて見えたり此乙女といふことは五節(こせつ)の舞姫(まひひめ) にていへり五節とはむかし清見(きよみ)はらの天皇(てんわう)よしの の宮に御ざありし時日のくれかたに琴(こと)をたんじ【別本にて】 御心をすまし給ふ時にむかひの山のみねよりあや しき雲の中に天女(てんによ)のすかたあらはれて御ことの しらへにあはせてうたひけるをみかと御らんしけるに 天女の袖をひるかへすこと五たひなりけりそれに より此舞をうつして毎年(まいねん)十一月にわかき舞姫を 五人出してまはせらるゝこと也このたひ源氏よりは 御めのとのこれみつよしきよのむすめを出し給ふ これみつかむすめ舞ことにすくれてみな人かんし たり源氏の御哥に〽をとめ子も神さひぬらし あまつ袖ふるきよのともよはひへぬれは○此心は昔(むかし) 五せつの舞にあひ給ひし人を思し召てつくしの 五せつのかたへよみてつかはし給ふ也神さひぬらし とはひさしき心也むかしの舞の時は君もわれも わかゝりしか今はともにとしへぬれはふるきよのとも とはわれをそみ給なんとのこゝろなり 【左丁下段】  玉葛(たまかつら) 恋(こひ)わた    る 身は  それ  なれど 玉  かづら いか  なる   すぢを 尋(たづね)  きぬ【「つ」とあるところ】らん