東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

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女源氏教訓鑑 - 翻刻

女源氏教訓鑑 - ページ 55

ページ: 55

翻刻

【右丁上段】 【左右に飾り鉤かっこ】十月 ̄ニ用 ̄ル汁 ▲がん    ▲あんかう     ▲きじ  かぶな    すいくち ̄ニ     山かげ         さんせう ̄ノ こ    生しいたけ 【左右に飾り鉤かっこ】十一月 ̄ニ用 ̄ル汁 ▲小はまぐり ▲あさり      ▲めきじ とうふ  ちさか    白うを       くさぎ さいの  のりか    のり        あづき    め  ◯八はい汁 ▲きじ酒一はい ̄ニ水八はい入なへ ̄ニ しほいり付ねは一しゆ ▲たいのしほからなべ ̄ニ いり付ときの物一しゆ 【左右に飾り鉤かっこ】十二月 ̄ニ用 ̄ル汁 ▲しほます   ▲はらら子  ▲大あぢ   ▲まながつを  大こんかたは  くき     はすぎり   ごばう      ぎり  玉子の白み  とうふか   せり  いかにも    さいのめ ̄ニ切 あをきもの    うすく 【右丁下段】 【見出し】「わかな《割書:下》【源氏香の図】【見出し語の上部左右に飾り鉤かっこを付け全体を▢で囲む】 此巻は詞をもつて名づけたる也 此巻上下にわかつといへともひとつ 事也。上は源氏の御 賀(が)也。下は朱雀院(しゆしやくゐん)の御 賀(が)也。 賀(が)は四十(御とし)のいはひ也。巻の上下共にわかなを本と する心あり。源氏四十一歳の三月より四十七才 まてをしるす。上の巻に源氏の御かたにて春 のくれ御 鞠(まり)あり。かしはぎのゑもんのかみもまいり 給ふに。女三(けんしの)のみ(北の方)やのかはせ給ふねこしらぬ猫(ねこ)を をひてみすのうちへいり。ねこのつなにてみす あがりて御すがた見え給ふにより。恋となりて 此のみやのめのとに侍従(じしう)といふ女房(にうはう)をたのみて 文をまいらせ。ついにあひたてまつりける。そのゝち かしはぎのやりたる文を。げんじのみつけ給ふ事 あり。哥に〽夕やみは道たど〳〵し月まちて。 かへれわがせこそのまにもみん。◯これは女三の みやの源氏をとゝめ給ふことばにひける哥也。 此心は夕ぐれは道もさだかならず。月のいづるを まちてかへり給へかし。さもあらば。月のいづる まてすこしの間もみたてまつりたきとの心也。 せことはおつとをいふなり 【左丁上段】 【見出し】雑汁(ぞうしる)の部 しぶんをかまはず用ゆ【見出し語の上下左右の角に飾り鉤かっこを付けて両側に縦線】 ▲なつとうもとき。とうふをすりてみそ  汁にてゆるめみそ汁をこくすり。だし計  にてたてゝ右のとうふをなまみそより入て  くきにても何にてもこまかにたゝきくだき  入て小とり入てよし又すいくちを入へし ▲どぢやうをくだのことくに切てくずのこ玉子  を入どぢやうをくるみのあぶらにてあぐるなり  たゞしどぢやうをやきてあげたるがよし  入子【いれこ 注①】にはめうがごばう木の子せり ▲玉汁は小とりかまぼこ。ふき小ぐち切。たけのこ  うど。ごばう。ほそ大こんいかにもこまにきり  あつきを入なり ▲さしさば  ▲くじら  ▲ゑび    ▲塩ぼら  大なすび   うど ふき ずいき    ほうれん  わ切にして  めうが   さんせう     さう ▲ほしな   ▲もうを  ▲あかいはし ▲はまぐりの  のり     すいくち  とうふのかす むきみ    入て         ねぶか    大こんをろし ▲山のいも  ▲あつめ汁【注②】▲ひや汁  ▲あかゞい  ふき     ごばう      くり     小いも  めうが    なすび      せうが    あおき  わかめ    ふき       めうが      は         とうふ      しいたけ         くろまめ     のり         木の子      あかさ 【注① 魚が卵を持っていること。またその卵。】 【注② 魚・鳥・青物をいろいろ取り合わせ、小さく切って煮たてた、味噌または醤油仕立ての汁。】  右以上汁のぶん 【見出し】なます之部《割書:十二ヶ月》【見出し語の上下左右の角に飾り鉤かっこを付け▢で囲む】 【左丁下段】  柏木(かしはぎ) いまは  とて もえん けひりも むす  ぼゝれ たえぬ  おもひ     の なをや  のこらむ