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翻刻
【柱】古今巻十六 〇廿三
けり医師(いし)時成(ときなり)がむすめ備後(ひんご)とて候ける仏師
雲慶(うんけい)がむすめ越前(えちぜん)とて候けるにある日越前が額
に瘡(かさ)の出たりけるをびんごにむかつてやおつぼね
此かさ見てたび候へさすが御身ぞ見しらせ給はん
といひたりけるをびんごとりもあへず見るまゝに
みけんをいれたまへるをばなにとかはし侍べきと答へ
たりけるこゝろのはやおかしかりけりたがひに
かくざれあふ事をのみしける蓮尊房(れんぞんばう)は尾張(をはり)とて
候けり正月の朔日に時成(ときなり)がむすめにむかつてあひ
がたきは友(とも)なりうしなひやすきは時成と申事の候