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にはおほゆれ共さしあたりて人もほしかりければ
其心のそこをばしらね共物うちいひたるさまなども
やさしげなればさうなくうけとりてげり此僧まづし
あふせたる心ちしてすへもたのもしうこそ思ひける
みやづかふにかひ〴〵敷まめにしてしかも又女とも覚へ
ずすくよかなるかたさへ有てことにをきてたいせち
なりければ一すぢに家の中の事いひつけて又なき
大事のものにてぞ侍けるかくてことしも過ぬ今は
是程の大事のものに思はれぬればたゞ世わたりに
もふそくなければ心の中の本意をばとかく思ひなぐ
【上欄書入れ】37
【柱】古今巻十六 〇三十五