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翻刻
【柱】古今巻二 〇十八
なを法花経を誦してすべからく一切を渡(ど)すべしと云て
定(でう)ゐんを結(むす)びて居(い)ながらをわりにけり其後/墓内(はかのうち)に経
を誦するこゑ聞へけり又ずゞの声なども聞へけるとなん
性信(せうしん)二品親王は三条のすゑの御子御母は小(こ)一条の大将/濟(なり)
時(とき)卿の女也むかし母后の御夢に胡僧(こそう)来て君の胎(たい)に託(たく)
せんとおもふと申けり其後/懐(くわひ)にんし給ひけりたんじやうの
日(ひ)神光室(しんくわうしつ)をてらす御法名/性信(せうしん)也/大御室(おほおむろ)とぞ申侍ける
院御/瘧病(ぎやくびやう)の時諸寺の高僧等そのしるしをうしなひけるに
此親王朝より孔雀(くじやく)経一/部(ぶ)を持てまいらせ給て御祈念
有ける程にすでに御/気返(きへん)じておこらせ給はんとし