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翻刻
【柱】古今巻十六 〇四十三
いふべき事有て尋ければくらま参りて候はぬよしいひ
けれはよし〳〵只今びしやもんの福たまはらんずれは有季
が小恩物のかずならしとて吹田の給物をとゞめてげり
其後/憂悲(ゆうひ)苦悩(くのふ)する事かきりなかりけり
【566】天福の比ある上達部(かんだちめ)嵯峨(さが)辺(へん)にざうさくせんとて見
ありきけるに大覚寺の池の辺にて破子(わりご)をひらき
たりけるところを老僧のつえにすがりたる一人通り
けり件の僧をよびよせて其辺の事共たづね
ければえもいはずこまかにこたへければいと興ある
老僧なりとて酒をすゝめければ断酒(だんしゆ)のよしを