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翻刻
【柱】古今巻十六 〇五十一
目をくはせければ其時にこの証人のために早くさそ
ひけるよと心得てげり盛重ゆゝしきあやまちしたる
つらつくりておそれくるめきて事はてぬれば院へ帰り
参りて此よしを申てそれがし証人のために相ぐして侍りつ
と奏しければ一人罷たればとてうたがひ覚しめすまじ
けれ共証人をさへぐしたれば殊に厳重(げんぢう)也と仰られ
て仲正が罪おもく成にけりかゝれ共佐実はあらかひ
たるやうにて出仕しありきけり人わらひけれどさて
のみ過にけり其時/花薗(はなその)のおとゞいまだ司もあさく
おはしけるに御文の師にて敦(あつ)正といひける者参り