← 前のページ
ページ 1089 / 1317
次のページ →
翻刻
【600】東大寺の聖人/青(せい)【「青」は書陵部本「春」】舜(しゆん)坊はもとは上(かみ)之/醍醐(たいこ)の人也
そのかみ上(かみ)之/醍醐(だいご)にて女法経(によほうきやう)をかきておはしけるに
かきの衣はかま着たる法師のいとおそろしげなる
がいづくより共なくいできたりて上人をかきおひて
そらをかけて行けり三千世界/眼前(がんぜん)に見へていた
らぬ所なしさていづく共しらぬ山の中にゐで行て
うちおろしてげりあさましく思てゐたる程に又同
さまなる法師共其かずおほく見へきたる何とやらん
めん〳〵に物をいひあへりかゝる程に其中にむねとの
物とおぼしき僧いで来て上人を見て云やういかに
【上欄書入れ】11
【柱】古今巻十七 〇十